共通・マネジメント教育センター
未来のものづくりに必要とされる力を。
「共通・マネジメント教育」で、幅広い教養としなやかな判断力を身に付ける。
「工学部の学生が、なぜ経営を学ぶのだろう?」と思っていた入学時。ですが、工学と経営学の融合教育で学んだ“PDCA(Plan,Do,Check,Action)サイクル”は、自分の中の経営学のイメージを大きく変えました。授業は、5・6人でグループを組み、「360度カメラを活用した茅野市の活性化」という課題に対する解決策を探るというもの。
メンバー全員でPDCAサイクルを回しながら考えた結果、3巡目で「外国人旅行者向け360度カメラのレンタル」というプランを立案。1巡目で提案していた「茅野市のHPを活用したフォトコンテストの開催」というプランから、かなり発展させることができました。
さらに、航空工学の授業でグライダーを設計する際にPDCAサイクルを取り入れたところ、ハイスペックなグライダーの設計に成功。順序立てて考えると、設計もスムーズに進められることが分かりました。“経営”と聞くと、お金や起業のイメージが湧きますが、諏訪理科で学ぶのは「いかに効率よく、たくさんの人に良いと思ってもらえる仕事をするか」ということ。
将来は、経営の知識を持った技術者として、会社経営の根幹に携わるのが目標です。
公立諏訪東京理科大学ならではのカリキュラム「マネジメント基盤教育」
学科・コースの枠を超え、全学生が共通して履修する「共通・マネジメント教育」。工学の基礎となる数学・物理や語学などの科目を通して、技術者としての礎を築き上げることが目標です。
その中でも核となるカリキュラムが「マネジメント基盤教育」。日々進化を遂げるものづくりの世界では、技術の発展はもちろんのこと、時代や社会のニーズを知り製品開発に生かす力や組織的な経営戦略、つまりマネジメントの要素も必要となってきます。
そこで、本学ではマネジメントに関する多彩なテーマの授業科目を設定。工学部でありながらマネジメントを学ぶことで、次世代のものづくりを担う技術者の育成につなげます。
マネジメント力を高める多彩な授業科目(一例)
企業システムと経営管理
これからの技術者に必要とされる経営学の一般的な知識を学び、企業内での活動が円滑に行われるようにするための素養を身に付けます。
マーケティング
マーケティングの全体像を理解し、
売れる製品を作る「マーケットイン」の思考を身に付けます。また、事例とともに実際の経営課題をマーケティングの視点から考えます。
企業の国際化戦略
大学で専門領域を学ぶ土台として、1・2年次での工学基礎教育を重視し、十分な基礎学力を身に付けられるカリキュラムを用意しています。特に、高校までの数学・物理といった理系科目を大学レベルの学力へと導きます。
東京理科大学の伝統「基礎学力の徹底」
大学で専門領域を学ぶ土台として、1・2年次での工学基礎教育を重視し、十分な基礎学力を身に付けられるカリキュラムを用意しています。特に、高校までの数学・物理といった理系科目を大学レベルの学力へと導きます。

共通・マネジメント教育センター 教員一覧
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飯田 洋市 教授
多目的意思決定論、集団意思決定論研究内容
難しい理論やデータ解析などの高度な手法も大切だけれど、最終的には直面する問題に対して、どのような判断をくだすかが勝負どころとなります。この判断する方法にはさまざまな手法があります。飯田研究室では主に、経験や直感を数量化するAHPという意思決定法について研究しています。
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金井 範夫 教授
数学(数理論理学)研究内容
工学系学生に対して、数学的内容を感覚的にも納得して理解させる授業方法の研究(数学教育法)、正しい推論や論証について、実用面も考慮した研究(数理論理学)、無限小の正当性や、これらを利用した数学理論の研究(超準解析学)などを行っています。また、地元新聞における連載を通じて、数学の啓蒙活動も行っています(科学の普及)。
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韓 暁宏 教授
経営学、グローバル経営研究内容
グローバル社会が進んでいく現今、企業は国・地域を問わず、国際間のビジネス活動が盛んに行われています。国際ビジネスを展開している企業は“勝ち組”と“負け組”に分かれています。その原因は何でしょうか。中国をはじめとする東アジア・東南アジアへ進出する日本企業の実態を調査研究しています。最近、台頭する中国企業の海外への展開にも関心を持っています。
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松岡 隆志 教授
情報理論、ゲーム理論、金融工学研究内容
情報が担う役割やその効果について、情報を定量的に評価するいくつかの基本的な指標(情報量)を用いた基礎研究を行っています。そこで得た知見を、経済競争の状況下に置かれた人間の意志決定問題(ゲーム理論)や株価の変動解析(金融工学)等へ応用する研究も行っています。
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清澤 香 准教授
言語学・言語教育研究内容
言語の仕組みに興味があり、北米西海岸で話されているセイリッシュ諸語(先住民諸語)を研究しています。これらの言語は消滅危機言語である為、機会があるごとに現地を訪れ、言語記録保存を行っています。また言語習得に興味があるので、一般的な言語教育や危機言語復興に向けた言語教育の研究も行っています。
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櫻井 哲朗 准教授
数学(統計学)研究内容
コンピュータの進歩により、大量のデータが観測されるようになりました。たくさんのデータがあるので1つ1つを調べるのは、とても大変です。そこで、このデータが持っている特徴を簡単にまとめることを考えます。その方法の1つである多変量解析という手法について研究しています。
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奈良 裕美子 准教授
英語
英語圏文学・文化研究内容
米国は宗教を建国理念の拠所としましたが、その宗教が歴史的・文化的に1つのイデオロギーとしていかに機能してきたか、また、政治的レトリックとしていかに利用されてきたかという観点を中心に文学・文化研究をしています。特にアメリカン・ルネサンスの作品に興味があります。
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武藤 英 准教授
原子核実験(加速器)研究内容
高エネルギー加速器機構および日本原子力研究開発機構が共同開発しているJ-PARC加速器などに使用する荷電変換炭素薄膜の開発
東京工業大学原子炉工学研究所、服部研究室と共同で線形加速器、イオン源などの開発
東京工業大学理学部、バンデグラフ加速器実験室と共同で重イオン照射実験、表面分析実験などを行っている。 -
久保 吉人 講師
経営戦略論、デザインマネジメント研究内容
「戦略」と聞くと、つい戦いごとをイメージしてしまいますよね。しかし、企業における「戦略」とは、長期的な視点で企業活動全体の目標達成への方向付けのことを指します。日本のモノづくり企業が抱える課題の1つは、ユーザーに対する新たな価値づくりです。モノのデザインと経営戦略、イノベーションとの関係性に興味があります。
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田原 慎介 講師
経営組織、アントレプレナーシップ研究内容
私は、企業やNPOなどの組織と組織同士のつながりである組織間のネットワークに興味を持っています。現在は、介護や医療などの社会課題を解決するために創出された社会イノベーションが、企業やNPOにどのように採用され、定着し、普及していくのか、という社会イノベーションのメカニズムについて、組織や組織間ネットワークの観点から研究しています。
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内藤 容成 講師
英語圏文学・文化、ポストコロニアル理論研究内容
アメリカの現代小説を研究しています。主に、兵士やジャーナリストとしてベトナム戦争を現地で体験した人々が残した作品が研究対象です。博士論文ではベトナム戦争がアメリカ社会に与えた影響を、小説作品を読み解き検証しました。今後はアフガニスタン紛争やイラク戦争を主題とした小説にも研究範囲を広げていく予定です。